FXで取引を始めるためには、まずFX会社で口座を開設する必要があります。どのFX会社も口座開設の手順は基本的に同じとなっており、主に7ステップで取引まで完了します。

目次

FXの始め方は7つの手順でできる

ここでは実際の画像も踏まえて、どのような手順で口座開設～取引まで行うのかを、わかりやすく説明します。

手順①：利用するFX会社を選ぶ

まず初めに、利用する(口座を開設する)FX会社を決めます。

FX会社の選び方はいくつかありますが、初心者の方は特に次の4つを重視して決めると良いでしょう。

最低取引単位で選ぶ

FX会社の選び方の一つとして、最低取引単位で選ぶことが挙げられます。FXにおける最低取引単位とは、1回の注文で出すことができる最も小さい単位のことを指します。

つまり、最低取引単位が小さいFX会社を選択することで、少ない金額かつ低リスクでFX取引を始めることができるでしょう。

最低取引単位はFX業者によって大きく異なりますが、一般的なFX会社では1,000通貨もしくは10,000通貨がスタンダードな最低単位となっています。

上記の例のように、最低取引単位が大きくなるほど、多くのトレード資金が必要になります。これまでFX取引をしたことがない初心者の場合は、できるだけ低リスクで始めるためにも最低取引単位が小さい業者を利用するとよいでしょう。

少額で始められるおすすめのFX業者

FX業者	松井証券のFX	SBI FX トレード	マネーパートナーズ
会社名	松井証券	SBI FXトレード	マネーパートナーズ
取引できる商品	株・投資信託・FX・先物オプション・NISA/つみたてNISA・iDeCo	FX・積立FX・暗号資産CFD	FX・金/銀・暗号資産
口座開設日数	最短3日	最短即日	最短即日
通貨ペア	20	34	28
最低取引通貨量	1通貨	1通貨	100通貨
最大レバレッジ	25倍	25倍	25倍

初心者におすすめなのは、松井証券のFXです。最低取引単位が業界最小の「1通貨」となっている業者であるため、100円程度の少額からトレードを始めることができます。

また、お問い合わせ格付けで11年連続で最高評価を得ているなど、専門スタッフが丁寧に案内してくれる特徴を持っています。専門スタッフへの電話が繋がりにくい場合は、チャットサポートによる対応も受けられるため、初心者でも安心して利用できるでしょう。

口座数	15万8,958口座 ※2022年12月時点
取引単位	1通貨単位～
取引手数料	無料
スプレッド	0.2～2.9
スワップポイント（買いスワップ）	米ドル/円（1万あたり）：148円 カナダ/円（1万あたり）：510円 ※2023年1月4日時点
通貨ペア数	20通貨ペア

スプレッド（手数料）で選ぶ

FX会社を選ぶ際には、スプレッド（手数料）も非常に重要な要素です。スプレッドとはトレードする通貨の買値と売値の価格差のことであり、取引するたびに必ずかかる手数料のようなものと考えれば問題ありません。

基本的にスプレッドが狭いFX会社を利用すれば、費用を抑えた低コストな取引ができるため、より利益を出しやすくなるといえるでしょう。スプレッドの幅はFX業者によって異なりますが原則固定となっており、各FX会社のWebサイト上で公開されています。

スプレッドが狭いおすすめのFX業者

FX業者	マネーパートナーズ	外為どっとコム	GMOクリック証券
会社名	マネーパートナーズ	外為どっとコム	GMOクリック証券
取引できる商品	FX・金/銀・暗号資産	FX・バイナリー オプション	FX・CFD・株・投信・先物OP・為替OP・３６５FX・株BO・債券
口座開設日数	最短即日	最短当日	最短2営業日
通貨ペア	28	30	20
最低取引通貨量	100通貨	1,000通貨	1,000通貨
最大レバレッジ	25倍	25倍	25倍
スプレッド	米ドル/円 1万通貨まで：0銭 1万100通貨以上：0.0〜0.2銭	米ドル/円 0.2銭 原則固定 ※例外あり	米ドル/円 0.2銭原則固定

スプレッドは通貨ペアによっても異なるケースが多いので、自分が取引したい通貨ペアでスプレッドが狭いFX会社を選ぶのがおすすめです。

マネーパートナーズは、2023年版FX証券年間ランキング「スプレッド部門」第1位という実績を持っているFX会社です。このランキングは株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイドが運営しているものであり、マネーパートナーズは2022年から2年連続で1位を獲得しています。

米ドル/円やユーロ/円、豪ドル/円といった主要な通貨ペアにおいて、基本的に1万通貨まではスプレッド0で取引ができるため、他社と比べても利益を出しやすいFX業者だといえるでしょう。

口座数	35万4,921口座 ※2022年11月時点
取引単位	100通貨単位～
取引手数料	無料 ※受渡取引に限り、1通貨単位あたり0.10円
スプレッド	米ドル/円 1万通貨まで：0銭 1万100通貨以上：0.1銭から0.2銭
スワップポイント（買いスワップ）	米ドル/円（1万あたり）：252円 カナダ/円（1万あたり）：236円 ※2023年1月4日時点
通貨ペア数	21通貨ペア

また、最低取引単位が100通貨に設定されており、他社と比べても少額からFXトレードをスタートできます。まだFX取引の経験がない初心者の方にとっても、低リスクで始められるため非常におすすめの業者です。

アプリ・PCツールの使いやすさで選ぶ

ツールの使いやすさはトレードの結果に大きな影響を及ぼすといっても過言ではないため、自分のニーズにあったアプリ・PCツールを使える業者を選ぶことが大切です。

例えば「仕事の休憩時間などでも取引注文を出したい」という方は、スマホアプリでシンプルに操作できるFX会社を選ぶのがおすすめです。スキャルピングなどの短期取引を検討している方にとっては、注文から決済までワンクリックで行える「スピード注文」に対応しているFX業者の方が使いやすいでしょう。

また、初心者の場合は機能が多くても使いこなせない可能性が高いため、一画面に必要な機能のみを集約しているFX業者の方が使いやすいです。他にも「実際のトレードをする前に練習がしたい」という方であれば、デモトレードができる業者を選ぶのも選択肢の一つといえます。

さらに、FXは平日の夜間や祝祭日関係なく24時間稼働しているため、いつ取引チャンスが来るかわかりません。そういった観点から考えると、やはりすぐに取引画面を開けるようにパソコンだけでなく、スマートフォンなど複数のデバイスに対応しているFX業者を選ぶのがよいといえるでしょう。

取引ツールが使いやすいおすすめのFX業者

FX業者	SBI FX トレード	LION FX	GMOクリック証券
会社名	SBI FXトレード	ヒロセ通商	GMOクリック証券
取引ツール（パソコン）	WEB NEXT	LION FX C2	はっちゅう君FX＋
対応機種（パソコン）	Mac / Windows	Mac / Windows	Windows
取引ツール（スマホ）	SBI FXTRADE	LION FX 5	GMOクリック FXneo
対応機種（スマホ）	iphone / Android	iphone / Android	iphone / Android
特徴・メリット	・チャート上で右クリックして新規注文を出せるので、スピーディーな取引ができる ・専用アプリでは画面分割による複数のチャートの確認や、主要株式指数までチェックできる	・ウィンドウを独立させるなど、取引画面のレイアウトを自由にカスタマイズできる ・取引アプリが各端末ごとに最適化されている	・ワンクリックで注文ができる「スピード注文」を搭載 ・自社開発システムを採用しているので、約定スピードが速い
デモトレードの有無	なし	あり	あり
自動売買ツール	なし	なし	なし

SBI FXトレードは、2023年オリコン顧客満足度調査「FX取引」初心者部門にて、4年連続第1位を達成しているFX業者です。パソコンとスマホの両方で使えるのはもちろん、ワンクリックで注文から決済までできるシンプルな「2WAY注文」を採用しています。

また、スマホアプリではトレードに必要な機能を一つの画面に集約しているため、初心者でもスムーズに操作できるでしょう。デモトレードの機能はありませんが、最小取引単位が「1通貨」なので、非常に小さい資金で本番環境でトレードの練習をすることが可能です。

口座数	100万口座 ※2020年6月9日時点
取引単位	1通貨～1,000万通貨
取引手数料	無料
スプレッド	米ドル/円：0.18～ ※期間：2022年11月1日6時～12月1日6時30分
スワップポイント（買いスワップ）	米ドル/円（1万あたり）：165円 カナダ/円（1万あたり）：340円 ※2023年1月4日時点
通貨ペア数	34通貨ペア

他にも、PCの取引ツールでは、チャート上で右クリックをするだけで新規注文を出すことができます。即時注文を入れたいときなど、素早い対応が求められるタイミングでは非常に使いやすいといえるでしょう。

スワップポイントで選ぶ

スワップポイントとは、取引する通貨の金利差によって発生する利益のことです。別名「金利差調整分」ともいわれており、日本円のような低金利通貨を売却し、新興国などの高金利通貨を買うことで2カ国間の金利差による収益を獲得できます。

たとえば、保有している日本円を売却し、米ドルを購入したとしましょう。2023年2月現在、両国の政策金利には4%以上の差があるため、ポジションを持っている間は毎日この金利差によって発生するスワップポイントを得ることができます。

2023年2月22日現在、米ドルを10,000通貨（約134万5,000円）購入した場合、1日あたり173円ものスワップポイントを獲得することが可能です（2023年2月22日時点のSBI FXトレードのスワップポイントで計算）。ただし、スワップポイントは随時変動しているので、受け取れる金額に多少のブレがあることは把握しておいてください。

また、スワップポイントは各国の政策金利と完全に連動しているわけではなく、利用するFX会社によって若干数値が異なっています。。また、通貨の価格変動によって損失が発生してしまうリスクを考えると、できるだけお得なスワップポイントを提供する業者を選ぶのがおすすめだといえるでしょう。

スワップポイントがお得なおすすめのFX業者

FX業者	みんなのFX	LIGHT FX	外為どっとコム
会社名	トレイダーズ証券	トレイダーズ証券	外為どっとコム
取引できる商品	FX、システムトレード、バイナリーオプション、暗号資産	FX、暗号資産	FX・バイナリー オプション
口座開設日数	最短即日	最短翌日	最短当日
通貨ペア	27	31	30
最低取引通貨量	1,000通貨	1,000通貨	1,000通貨
最大レバレッジ	25倍	25倍	25倍/個人の場合
スワップポイント（買いスワップ） ※2023年2月21日時点	米ドル/円（1万あたり）：510円 カナダ/円（1万あたり）：366円	米ドル/円（1万あたり）：510円 カナダ/円（1万あたり）：366円	米ドル/円（1万あたり）：495円 カナダ/円（1万あたり）：354円

みんなのFXは、トレイダーズ証券が運営する人気の高いFX会社です。特にスワップポイントに力を入れており、インターバンク市場において複数の金融機関に注文を取り次ぐことで「競争の原理」を働かせ、ユーザーに高いスワップポイントを提供する仕組みを採用しています。

また、「スワップNo.1チャレンジキャンペーン」というキャンペーンを定期的に開催しており、他社よりもスワップポイントが1円でも安い場合、その差額をキャッシュバックしてくれます。

口座数	494,079口座 ※2023年1月時点(LIGHT FXとの合算)
取引単位	1,000通貨単位〜
取引手数料	無料
スプレッド	米ドル/円：0.2銭
スワップポイント（買いスワップ）	米ドル/円（1万あたり）：510円 カナダ/円（1万あたり）：366円 ※2023年2月21日時点
通貨ペア数	27通貨ペア

他にも、米ドル/円のスプレッドは0.2銭と非常に狭く、他社と比較しても業界最狭水準のスプレッドを提供しているので、取引コストを抑えてトレードすることができるでしょう。

手順②：必要な書類と資金を用意する

口座開設する業者を決めたら、必要な書類を用意します。

FX会社は口座開設する際、開設費用はかかりません。マイナンバーカードを持っている場合、カード両面の画像を提出するだけで申請できます。

マイナンバーカードを持っていない場合、顔写真ありの場合は1点、顔写真なしの場合は2点の本人確認書類の提出を求められます。FX会社によって利用できる本人確認書類は異なるため、提出前に必ず確認してください。

参考までに松井証券で利用できる本人確認書類を紹介します。

■松井証券で利用できる本人確認書類

日本国籍の場合	運転免許証 健康保険証 住民票 印鑑証明書 住民基本台帳カード マイナンバーカード（個人番号カード） ※顔写真のある表面
外国籍の場合	在留カード 特別永住者証明書 住民票
未成年口座開設の場合	住民票 戸籍全部事項証明書（戸籍謄本） 戸籍個人事項証明書（戸籍抄本） ※住民票は親権者の本人確認書類と属柄の確認書類を兼ねます

手順③：口座開設をする

ここでは、実際にFX会社で口座開設を行う手順をご紹介しています。今回は松井証券FXを例にして確認していきましょう。

まずは、松井証券の公式サイトを開き、画面右上にある「口座開設」をクリックします。

口座開設をWebで行うか、郵送で行うか選択できます。松井証券の場合、Webで手続きすると最短3日で取引開始できます。郵送の場合、最短でも1週間かかるので早く取引したい人はWebで申し込みましょう。

次に、画面中央にある「個人口座開設（無料）」をクリックしてください。

松井証券では、口座開設をオンラインもしくは郵送で行うか選択できます。

基本的に郵送よりもオンラインの方が迅速に口座開設できるので、早く取引したい人はオンラインで申し込むのがおすすめです。
なお、最短即日で口座開設をしたい方は、インターネット上で本人確認ができるスマートフォンから申し込むようにしましょう。
今回はパソコンでオンライン申し込みを行う手順をご紹介していきます。

まずは登録するメールアドレスを入力し、「送信する」をクリックしてください。

先ほど入力したメールアドレスにメールが届くので、添付されている登録専用のURLをクリックします。

画面が切り替わり、個人情報の登録画面が表示されます。入力フォームに沿って、「氏名」「住所」「携帯電話番号」などの情報を入力していきましょう。

全ての項目を入力できたら、「次の画面に進む（STEP3）」を選択します。

次に、職業や勤務先などの情報を入力していきます。会社員の方は、勤務先の「会社名」「所属部署」まで入力しましょう。

「内部登録者の要否」なども選択したら、「次の画面に進む（STEP4）」をクリックしてください。

「ここでは、各種取引情報を入力していきます。まずはFX取引の資金を振り込む「入金先銀行」や「特定口座の利用」について選択しましょう。

次に、「投資目的」「投資経験」などを画面に沿って選択していきます。

各種項目を入力できたら、同時口座開設の申し込みを選択します。ここで必ずFX口座の「開設する」にチェックを入れてから、次の画面に進むようにしてください。

ここでは、これまで入力してきた各種情報を再確認していきます。

全ての情報を確認して間違いがないことをチェックできたら、「次の画面に進む（STEP6）」をクリックしてください。

次に、本人確認書類をスマホのカメラなどで撮影し、アップロードしていきます。本人確認書類は後日郵送でも提出できますが、すぐに取引を開始したい方はWeb上でアップロードするのがおすすめです。

■松井証券で利用できる本人確認書類

日本国籍の場合	運転免許証 住民票 印鑑証明書 住民基本台帳カード マイナンバーカード（個人番号カード） ※顔写真のある表面
外国籍の場合	在留カード 特別永住者証明書 住民票
未成年口座開設の場合	住民票 戸籍全部事項証明書（戸籍謄本） 戸籍個人事項証明書（戸籍抄本） ※住民票は親権者の本人確認書類と属柄の確認書類を兼ねます

また、使用できる本人確認書類は上記の通りなので、アップロードする前に準備しておきましょう。

提出するマイナンバー確認書類を選択したら、画面に沿って画像をアップロードしていきます。マイナンバーカードを持っている場合は、カード両面の画像を提出するだけで本人確認を申請することが可能です。

通知カードなどでマイナンバーを提出する場合、運転免許証などの本人確認書類を追加でアップロードする必要があります。顔写真ありの場合は1点、顔写真なしの場合は2点の本人確認書類の提出を求められるので注意してください。

画像をアップロードできたら、「口座開設を申込む」と書かれたボタンをクリックします。

これで個人口座の開設は完了ですが、FX口座を同時に開設した場合はまだ手続きが残っています。続いて、FX口座の開設手続きを進めていきましょう。

FX口座を開設する上での注意事項が表示されるので、確認したらチェックボックスにチェックを入れてください。

各種質問が表示されるので、内容を確認して「はい」にチェックを入れていきましょう。

全ての質問内容にチェックを入れたら、「FX口座の開設を申込する」をクリックします。

以上で、松井証券FXの口座開設の手続きは完了です。
審査が完了次第、登録した住所に簡易書留郵便で口座開設完了の案内が届きます。
書類にはログインIDとパスワード、暗証番号が記載されているので、紛失しないよう大切に保管してください。

手順④：口座に入金する

FX会社の口座開設ができたら、次にマイページにログインして口座に入金します。なお取引口座への入金方法は、FX会社によって異なります。

松井証券のFXでは、以下の4つの入金方法があるので参考に見ていきましょう。

■松井証券の入金方法一覧表

入金方法	ネットリンク入金	らくらく振替入金	定期入金	銀行振込入金
手数料	無料	無料	無料	振込手数料は顧客負担
入金方法	マイページもしくはスマホより操作	事前に銀行口座を登録してマイページ・スマホより操作	毎月27日に銀行口座から固定金額を引き落として入金	松井証券の指定口座に振込
口座までの反映時間	即時反映 ※15時以降の手続きは翌営業日反映	即時反映 ※15時30分の手続きは翌営業日反映	引き落としから5営業日後に反映	通常30分～60分で反映 ※15時以降の手続きは翌営業日の9時頃に反映

上記はあくまで松井証券を例にしていますが、どのFX会社でも基本的に複数の入金を提供しています。どの入金方法を利用したらよいかわからない方は、即時反映される「​​ネットリンク入金」を利用するとよいでしょう。

ここでは松井証券を例にして、口座への入金方法を解説していきます。マイページにログインしたら、まずは画面上部にある「口座管理」をクリックしてください。

画面左のメニューにいくつか入金方法が表示されるので、希望する入金方法をクリックします。今回は「ネットリンク入金」の利用手順をご紹介していきます。

「ネットリンク入金」を選択すると利用可能金融機関が一覧で表示されるので、利用したい金融機関を選択しましょう。

利用規約の確認や振込入金額の入力ができたら、「送信する」を選択します。最後に利用する金融機関のページに接続されるので、画面に沿って手続きを行えば口座への入金が完了します。

手順⑤：通貨ペアを決める

口座への入金を終えたら通貨ペアを決めていきます。
松井証券のFXでは、画面右側にある注文パネルから取引する通貨ペアを選択することができます。
初心者はマイナーなものではなく、以下のようなメジャーな通貨ペアで取引するとよいでしょう。

メジャーな通貨ペアは取引量が多く流動性もあるため、スプレッド幅がマイナーなものと比較して狭い傾向があります。トレードに慣れていない初心者のうちは、上で紹介した7通貨に絞ることをおすすめします。

手順⑥：通貨を購入（発注）する

取引したい通貨ペアを決めたら、次に購入（発注）していきます。成行や指値などの注文種類を選択し、取引したい数量を入力しましょう。

各種注文条件を選択できたら、注文パネルにある「買 Ask」と書かれた赤色のボタンをクリックします。

最後に、入力した注文内容の確認画面が表示されます。問題なければ「注文実行」をクリックし、購入手続きを完了させてください。

FXトレードというと一般的に難しいようなイメージがありますが、実際は画面に沿って選択するだけで通貨を取引することが可能です。

手順⑦：通貨を売却する

次に、通貨を売却する方法を確認していきましょう。先ほどと同様に、まずは注文パネルで「注文種類」「数量」を入力します。

入力が完了したら、今回は「売 Bid」と書かれた青色のボタンをクリックしてください。

再び確認画面が表示されるので、「注文実行」を選択すれば売却の手続きは完了です。

また、注文のたびに確認画面を表示させたくない方は、「次回以降、確認画面を表示しない」にチェックを入れておきましょう。

FXを始める前に知っておくべきこと

FXが危険なイメージがあるのは、レバレッジの高さゆえに失敗すると想定以上の痛手を受ける可能性があるからです。ここでは、ありがちな失敗とその予防策について解説します。自分も同じ失敗をしてしまわないように注意するためにも、FXを始める前に知っておくべきことはたくさんあります。

損切りができずにずるずる損失を拡大させてしまう

FXは、相場が予想に反した動きをすると損失が発生します。損切をするタイミングを謝ると、状況をさらに悪化させてポジションを保有してしまい、損失が拡大してしまいます。損失が発生したらすぐに損切りすることが大切です。損切とは保有しているポジションを決済して、損失を増やさないで止めることです。

ポジションの保有を続けて、「いつか予想通りの動きになるはず」と期待をしてしまう気持ちもわかります。しかし損切りしないと、損失を抱えたままです。いつまでも含み損を抱えたままにせず、新しくエントリーすると効率よく資金を動かせます。

あらかじめ「1回の取引で資金の〇％損失が出たら、損切する」といった損切ラインを決めて、取引を心がけてください。

証拠金維持率が低い状態を放置して強制ロスカットを喰らってしまう

FXでは、証拠金維持率が低い状態を放置していると、ポジションを自動的に決済されるロスカットが発生します。証拠金維持率とは、「純資産÷必要証拠金×100」で算出された数値です。またロスカットは、FX会社が導入している顧客の損失を拡大させないための仕組みです。

どのくらいの証拠金維持率でロスカットされるのかは、FX会社によって異なります。

■FX会社の証拠金維持率一覧

楽天証券	50％
LINE FX	100%
外為どっとコム	50％～100％

証拠金維持率の設定されている水準は、50％から100％のFX会社が多いです。ロスカットされないためには、証拠金維持率より低くなる前に、追加の証拠金（追証）の入金が必要です。

またポジションの一部を決済すると、ロスカットを防げます。FXを始めた初心者はトレンドが転換する瞬間を見極めるのは難しいです。ポジションを継続しても、再びロスカットとなる可能性があります。ロスカットを防ぐためには、証拠金維持率を確認し低下しないよう保ことを心がけてください。

lotの概念を理解できずに予想以上の自己資金をリスクに晒してしまう

FXの取引単位は、「円」ではなく「lot（ロット）」という単位が用いられています。1lotの取引単位はFX会社によって異なり、1,000通貨や10,000通貨、100,000通貨で設定している会社もあります。

たとえばUSD/JPYが100円で、レバレッジ25倍で1lot（10,000通貨）で取引をする場合、40,000円の自己資金が必要です

数を間違えてしまうと、10倍もの差がある取引になるため注意してください。またlot数は、RUB/JPY（ロシア/日本）といった通貨ペアによって異なる場合もあります。

lot数は必要証拠金を計算するうえで重要な部分です。必要証拠金は「為替レート×lot÷レバレッジ」で計算されます。lotが多くなると、必要証拠金も増えるため注意しましょう。

自己資金が少ない方は、lotが少ないFX会社で取引を始めると良いです。また取引する際、自己資金の損失を少なくするためにも、lot数は少額で取引することが重要です。

またFX会社によっては、デモトレードやシミュレーションを用意しています。初心者はlotの概念を理解するために、自己資金を使わないデモトレードや、シミュレーションから始めるのも良いでしょう。

スワップポイントが支払われていることを知らずにじわじわお金が減ってしまう

FXのスワップポイントとは、外貨預金における金利（預入利息）です。低金利の国の通貨を売り、金利水準が低い国の通貨を買うことで、決済するまで利益を得られます。スワップポイントは、ポジションを翌日に持ち越すと発生します。

たとえばUSD/JPYを100円のレート時に1スワップ、1lot（10,000通貨）で注文した場合スワップ合計は以下の通りです。

運用期間	1ヵ月	1年	5年	10年	35年
利回り	0.0％	0.0％	0.2％	0.4％	1.3％
実行レバレッジ	1.0倍	1.0倍	1.0倍	1.0倍	1.0倍
スワップ合計金額	30円	365円	1,825円	3,650円	12,775円

反対にスワップを売る際に計算値がマイナスだと、口座より引き落としされる一方になるので注意してください。たとえばUSD/JPYを136.48 円のレート時に1スワップ、1lot（10,000通貨）で注文した場合、売りスワップは－207.4となります。

金利水準が高い国は、経済情勢や金融政策により為替レートの変動が激しく、金利差が縮小されやすいです。

そのためマイナスで長期間保有していると、自己資金がじわじわと減ります。自己資金を守るためにも、金利水準を常に把握し、スワップポイントが支払われていないか確認しましょう。

ポジションを保有したまま経済指標の発表を迎えてしまい大損する

FXはポジションを保有したまま、経済指標の発表日を迎えないよう注意します。経済指標の発表がされると、大きな影響を市場に与えるため、相場が予想外の動きをします。特に毎月第一金曜日にアメリカで発表される、NFP（米国非農業部門雇用者数）は重要な指標です。2020年3月のNFP発表時は、新型コロナウイルス感染症の拡大により、予想を大幅に下回る雇用減少が発表されたことで、市場はアメリカ掲載の景気を懸念し、為替市場は大きく変動しました。

経済指標の発表とは、各国の政府や経済関連の中央省庁（日本では財務省、経済産業省、内閣府など）中央銀行が発表している「経済に関連する統計」です。

特に雇用統計発表時には、相場が激しく動きやすいと言われています。経済指標の発表日にポジションを保有している場合は、証拠金に余裕を持って取引したり、損切ラインを決めて決済したりすると良いです。

また通貨ペアの経済指標に関する予測や分析は、以下の方法で入手できます。

FX会社が提供している為替ニュース
日本経済新聞電子版
世界日報など

一部無料で利用できるアプリもあります。初心者の場合は予測や分析は難しいため、経済指標の発表日に取引しないよう心がけてください。

過度な期待と欲張りはしない

FX初心者が陥りがちな失敗として、短期的な利益を追い求め、過度なリスクを取ろうとすることです。FXは相場が常に変動しているため、一時的な価格変動にとらわれやすいです。

たとえば取引を続けていると、長期的な視野が失われ「そろそろ上昇するだろう」という根拠のない注文をしてしまいます。

また過度なレバレッジ使用も、注意が必要です。レバレッジは、少額の資金で大きな取引を行えます。しかし予想に反した注文をすると、損失も大きくなります。損失が増えると、「取り戻したい」という欲が出てしまい、無理な取引を繰り返すでしょう。

特に初心者は、損切りせずポジションを長期間保有し続けてしまう傾向があります。過度な期待と欲張りに陥らないためには、損切ラインや投資資金を決めて、一貫性のある取引を心がけることが大切です。

FXとは？

FXの正式名称は、外国為替証拠金取引 (Foreign Exchange) です。日本円で米ドルをはじめとした、外国の通貨を売ったり買ったりしたときの差額で利益を狙います。

例えば、海外旅行に出かけるときに1ドルを110円で交換したとします。帰国後に米ドルを空港で再度両替したときに、1ドル120円で交換できれば、1ドルあたり10円の利益が出たことになります。FXも同じように、海外通貨を安く売って高く売ることで利益を得ることができます。

FXと株の違い

代表的な投資の一つに株取引がありますが、これもFXと同じように、株を売買したときの差額によって利益を得ます。しかし、両者には大きく異なる点があります。

一つは投資対象です。FXの場合、政府が発行している通貨が投資対象です。一方で株の場合、企業が発行している株式が対象となっており、企業が倒産すると株は消滅します。しかし、通貨については消滅することはないので、国が破綻しない限り無価値になることはありません。

もう一つの違いは取引時間です。株の場合、平日の午前9時から午後3時までが取引可能な時間ですが、FXは、平日なら24時間取引が可能で、夜中や早朝でもトレードができます。

外貨預金との違い

外貨預金は米ドルなどの外貨を金融機関に預ける投資商品です。FXは数秒単位の取引や長期間の投資ができるのに対して、外貨預金は投資期間が1カ月～数年が通常です。さらに、外貨預金の決済は預金期間の満期時に限定されており、金利も解約時に一括の受け取りになります。しかし、FXでは自身の好きなタイミングで決済でき、金利は毎日受け取れることも違いとして挙げられます。

そして、大きな違いは投資効率でしょう。外貨預金ではレバレッジを利用できません。一方、FXでは最大25倍までのレバレッジをかけられます。また、外貨預金の取引コストはFXに比べて、割高であることも覚えておきましょう。

ただし、FXでは短い時間で取引可能な為替レートを判断しなければなりません。反対に外貨預金は日本円に比べて高い金利が受けられるメリットがあります。それぞれの特徴を把握し、投資商品の選択肢として活用するとよいでしょう。

初心者におすすめのFX会社ランキング

FXの最低取引単位は会社によって異なり、単位が小さいと少額でトレードをすることができます。

少額取引ならリスクなく、FXの実践経験を積むことができます。

そこで初心者の方には、1通貨単位から取引することができる松井証券のFXをお勧めします。

手数料(スプレッド)も業界最狭水準に設定され、余計な費用もかからず利益を出しやすいため、これからFXを始める方におすすめです。

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